本日の記事もインプラントの記事です。
前歯が腫れているが主訴で来られました。
状況は前歯が歯根破折しており、それが原因でばい菌が繁殖し歯茎が腫れていました。今の医療では歯根破折を完全に直すと言う事は難しく、治療しても再度腫れが再発したり痛みが出たりすることが多いため、歯根破折が確認された場合は、抜歯の適応となります。私たちも決して抜歯をしたいから抜きましょうと提案をするのではなく、治療させていただく上で責任感も伴いますので、治療するとしたらある程度の期間しっかり持たせないといけない使命がございます。患者さんがどこをゴールとするかを問診させてもらい、ある程度長く再治療がないようにとなると抜歯しかないのです。ちなみに歯根破折の確定診断は拡大視野での直接の確認となります。つまりマイクロ下で写真を撮って歯が折れていることを確認してもらいます。傾向として歯周ポケットが割れた線に沿って深いと言うこともありますのでいろいろな角度から見て診断をしています。
今回は前歯4本分が既に再治療となっており、そのうち1本が破折していたため、他の3本についても同じようなリスクがあることを説明させて貰いました。治療をしていく上では、その都度治療をさせてもらうと言うやり方は1番効率が悪く、費用もかさんでいくため、最初に全体の見通しを立て1番効率的で費用を抑えやすい治療プランを最初に提案します。結論としては、歯が折れていた箇所は 1カ所でしたので、残りの3本についても強度がやや不安なところもあり、それらに対してはクラウンレングス(歯冠長延長術)でフェルール(歯茎から見えている歯質の事)を確保し、連結して強度を持たせる設計とし、割れていた歯は抜歯後、インプラントによる治療で進めていくこととなりました。
口腔内写真です。
抜歯後のCTと仮歯の口腔内スキャンを重ねあわせて、理想的な埋入ポジションを決めて、インプラントの処置に入りました。
術中の写真です。実際に骨はほとんどなく、インプラントを植えた後にフィクスチャー(インプラント体)が露出するのは容易の想像できましたので、事前に説明していたGBR(骨造成術)を併用しての埋入となりました。
術後のレントゲン写真です。まっすぐきれいに入っているのがわかります。歯茎の状態が落ち着き次第最終的な歯に変えていく予定です。
費用はインプラントの手術が36.3万円被せ物の費用が4本で48万円の予定です。
インプラントや高度な前歯の治療で、お悩みの方は、インプラント講師が在籍している志木駅前歯医者・コスモクリニックにご相談ください。
治療期間 | 2年 |
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費用 | 480,000円 |
治療後のリスク | 治療後にしみることがある・治療中に痛みが出ることがある・かぶせものが割れたり、外れたりする可能性がある |
院長 川村英史